Cognitive Behavior Therapy
認知行動療法
CBTは多くの研究から導き出された
科学的な心理療法
CBT(認知行動療法)は、気分が落ち込むうつ病や不安な気持ちが続く不安障害などに対して、考え方のクセ(認知の偏り)を修正し問題解決を手助けすることによって治療することを目的とし た心理療法です。その高い効果が認められ、健康保険の対象になっています。
「100点でないと意味がない」などの完璧主義や「次も絶対に失敗する」など一度の失敗に極端に捉われてしまうお子さんに対して、【認知】と【行動】という2つの側面からサポートしていきます。児童心理カウンセラーはCBTを使用し、様々な視点で物事を見れる柔軟な思考を手に入れ自分の気持ちを自分でコントロールできるようになる、勉強や趣味など自分にとって価値ある行動を積極的に取り組めるようになるなど、「自分で考えて行動できる子」への成長を促します。
こんなお子さんいませんか?
完璧でないと失敗とみなす
100点でないと意味がない
悪いことの原因は全部あいつ
あの子のせいでこうなった!
一度失敗したら二度と挑戦しようとしない
もう二度とやらない
良い事も悪いことにすり替える
私を誘うなんて馬鹿にしようとしている
一度の失敗に極端に捉われる
次も絶対に失敗する
ネガティブなことばかり考える
誰も僕のこと助けてくれない
極端に悲観的な予測をする
練習しても出来るようにならない
人より劣っていると思い込む
僕がいるとみんなつまらなさそう
客観的な状況と本人の認知に解離がある場合サポートが難しい
サポートしているつもりだけど
いじめは起こっていないようだけど
褒めているつもりだけど
友達とも仲良く遊んでいるようだけど
成績は悪くないのに
お子さんが自分で理解している状況(認知)と客観的な状況に解離がある場合、認知行動療法が役に立ちます。
認知行動療法とは
症状
問題行動
悲しい
不安
怒り
やる気が出ない
暴力
拒否
非行
引きこもり
行動パターン
認知パターン
を変容
適応的な認知・行動の獲得
セルフケア出来るように!
症状や問題行動を改善し、セルフケアを促進するために、非適応的な行動パターンと思考パターンを系統的に変容していく治療法
心を強くする
ポジティブマインドになる
弱さとうまく付き合う
認知行動療法の目的
自分の弱さとうまく付き合えるようになること。
自分が自分の治療者になること!
「認知」というセルフモニタリング力を使用します。
認知行動療法の適応年齢
一般的に発達年齢が7歳程度であれば実施可能と言われています。
不登校や不安症など児童期の問題に対処する有効な方法です。
認知行動療法ではお子さんの問題を【認知】と【行動】という2つのアプローチにより介入していきます。
【認知】によるアプローチ
POINT. 1
認知と感情は
つながっている
嬉しい・悲しいなどの感情は私達の認知によって作り出されている
先生に怒られたの
「出来事」「状況」は同じでも…
僕はダメな
子だ
なんで僕だけ?
細かい先生だな
すぐキレる馬鹿な教師
惹起される感情は人それぞれ
常識モデル
出来事
感情
認知モデル
出来事
認知
感情
大切なのは出来事の解釈(認知)であって出来事そのものではない
POINT. 2
考え方のクセ
(歪んだだ認知)
現実を歪ませる認知モンスター【ユガモン】10匹
【全か無 の思考】
完璧でなければ失敗と同じ
【一般化しすぎ】
一度失敗しただけなのに「いつも!」
【結論の飛躍】
根拠もないのに悲観的な未来を予測
【心のフィルター】
一部のマイナスに捉われて良い面を見ない
【マイナス思考】
良い出来事も悪い出来事にすり替えてしまう
【拡大解釈/過小評価】
自分の欠点を大きく見積もる、成功を小さく見積もる
【感情的キメツケ】
自分の否定的感情だけを信じて周囲の意見を聞かない
【べき思考】
自分の基準に捉われ他人の異なるやり方を受け入れられない
【レッテル貼り】
自分や他人に大まかなレッテルを貼る
【個人化】
うまく行かなかった原因を全て個人に押し付ける
水が半分も入っている
水が半分しか入っていない
状況をどう捉えるかは人それぞれ
水が半分も入っている
状況によってはその認知は適切ではない
大切なのは文脈に沿ったバランスの良い認知
POINT. 3
バランスの
良い認知
認知再構成法でバランスの良い認知を手に入れる
STEP. 1
認知 (自動思考)を捕まえる
その時、頭の中にどんなことが浮かんだ?
STEP. 2
ユガモンを捕まえる
どんなユガモンが私の中にいた?
STEP. 3
考え方を広げてみる
なんでそう考えるの?
そう考える根拠は?
友達がそう悩んでいたらどうアドバイスする?
繰り返すことで考え方の幅を広げることが出来る
【行動】によるアプローチ
POINT.1
行動を活性化する
行動を促し、強化が起こる生活リズムを作る
【回避行動】
これ以上嫌な思いをしたくない、と閉じ籠る
【行動の後】
本来得られるはずだった楽しい体験が得られない
【長期的な結果】
さらに落ち込む。生活への支障。
回避行動をすると一時的にはほっとするが長期的には問題
まずは現在の行動のモニタリング
できそうな予定を立ててやってみる
無理なくできる楽しい活動を増やしていく
回避行動を代替行動へと置き換えることにより生活を改善
スモールステップで活動度を上げていく
POINT.2
行動実験
自分の考え(認知)が正しいのか試してみる
クラスの子全員から嫌われていると感じて学校が楽しくない。
目標:クラスの子と一緒に遊べるようになる。
Aちゃんは普段からよく話すから話しかけやすい。
【行動実験】
Aちゃんがみんなと遊んでいるところに「入れて」と言ってみる
入れて
行動実験の結果で適切な認知へと修正してく
行動実験の目的は試してみたい考えが現実的かどうか確かめること。良い結果が得られなくてもOK、その場合は他の解決策を考えよう!
POINT.3
代替行動
行動の理由(行動の機能)を理解してよくない行動を変化させる
【行動】
お菓子を食べる
【行動の後の出来事】
美味しい・幸せ・満足
【長期的な結果】
服が入らない・健康に悪い
行動の後に良いことがあり不適切な行動が維持されてしまう
目標
痩せて可愛いお洋服を着る
【行動】
お菓子を食べる
【代替行動】
健康的なものを食べる
【行動の後の出来事】
美味しい・幸せ・満足
【長期的な結果】
服が入らない・健康に悪い
【長期的な結果】
可愛い服を着れる
目標に合わせた実現可能な代替行動を設定する
【代替行動】に無理なく置き換えれるよう様々な工夫をする
【認知】と【行動】という2つのアプローチによりお子さんをサポートしていきましょう!
認知行動療法による児童支援とは